ワクチンがその効果を発揮するには、体内に投与された後、適切な場所に運ばれ適切な量の免疫応答を誘導する必要があります。研究室では、効果的に免疫応答を誘導し得る抗原送達キャリアやアジュバントを開発し、安全性の高い次世代ワクチンの実用化を目指して研究を行っています。
ワクチンが我々の体内で機能するためには、ワクチン抗原やアジュバントが免疫細胞に運ばれ免疫系を活性化する必要があります。ワクチンの体内動態を理解し、抗原やアジュバントの動態と免疫応答を効率的に制御できれば、より高いワクチン効果のみならず、副作用のないワクチンの開発が期待できます。研究室では、①抗原の体内動態を制御する抗原送達キャリアとなるナノ粒子やペプチド分子の独自デザインと開発、②免疫応答を誘導する新規アジュバントの探索を行い、次世代ワクチンの開発と実用化に向けた研究を進めています。さらにこれら新規の抗原キャリアやアジュバントがどのように免疫応答を促進するか解明できれば、我々の免疫系を理解する新たな鍵ともなり得ます。
ワクチンの実用化には、その有効性に加え安全性も極めて重要な課題です。研究室では、その効果はもちろん、多くの人が安全・安心に接種できるワクチンの開発を目指して研究を展開しています。